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<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__45ae.html">
<title>NO SIDE 第１５話～ミウ３～</title>
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<description>その彼が私がバイトしている 喫茶店に来たのは、 ４月の終わり頃だった。 あの初対...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;その彼が私がバイトしている&lt;br /&gt;喫茶店に来たのは、&lt;br /&gt;４月の終わり頃だった。&lt;br /&gt;あの初対面以来、&lt;br /&gt;彼の事は気にはなっていた。&lt;br /&gt;同じ失敗を繰り返すのは&lt;br /&gt;嫌だったので、&lt;br /&gt;あの教室で講義のある時は、&lt;br /&gt;早めに行くようにしていた。&lt;br /&gt;その甲斐があって、&lt;br /&gt;セナとの約束の席は、&lt;br /&gt;ずっと確保できていた。&lt;br /&gt;それと同時に、&lt;br /&gt;彼がどの席に座ってるのかが&lt;br /&gt;気になっていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その日私は、歌のレッスンが&lt;br /&gt;長引いてしまい、&lt;br /&gt;バイトの時間に遅れてしまった。&lt;br /&gt;このくらいの時間帯は、&lt;br /&gt;滅多にお客さんはいないので、&lt;br /&gt;店への道を急ぎながらも&lt;br /&gt;マスター一人でも&lt;br /&gt;大丈夫だろうと考えていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「マスター、ごめんね！遅くなっちゃった」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;お客はいないと思い込んでいた私は、&lt;br /&gt;店に入るなりマスターに向かって&lt;br /&gt;大声を出した。&lt;br /&gt;マスターはあわてたように&lt;br /&gt;口元に指をあて、&lt;br /&gt;「ミウちゃん。お客さんがいるんだよ」&lt;br /&gt;と私を嗜めた。&lt;br /&gt;その時のお客が彼だったのだ。&lt;br /&gt;そして私は、ようやく彼に&lt;br /&gt;あの日のお礼を言う事ができた。&lt;br /&gt;そして彼の名前が&lt;br /&gt;「トキヤ」である事を知った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それにしても、私は相変わらずだった。&lt;br /&gt;私は男性とのコミュニケーションが、&lt;br /&gt;どうも苦手なようだ。&lt;br /&gt;意識しているわけではないのだが、&lt;br /&gt;自分でも嫌になるくらい、&lt;br /&gt;可愛くはなかった。&lt;br /&gt;彼に私がどんな風に映ったか&lt;br /&gt;気になっていた。&lt;br /&gt;きっと私が自分で感じてるように、&lt;br /&gt;気の強い、生意気な女性として&lt;br /&gt;映っているに違いない。&lt;br /&gt;そう思うと、なんか辛かった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それにしても初対面から&lt;br /&gt;こんなに気になる男性は&lt;br /&gt;初めてだった。&lt;br /&gt;ただその頃の私は、&lt;br /&gt;その気持ちが「愛」に変わるなんて、&lt;br /&gt;夢にも思っていなかった。&lt;br /&gt;&amp;nbsp; &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>恋愛</dc:subject>
<dc:subject>趣味</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-27T21:25:00+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__eb03.html">
<title>NO SIDE 第１４話～ミウ２～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__eb03.html</link>
<description>私は講義中も後ろの彼の事が気になっていた。 （…やっぱり怒ってるかな？） 後ろか...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;私は講義中も後ろの彼の事が気になっていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（…やっぱり怒ってるかな？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;後ろからの視線が痛かった。&lt;br /&gt;彼が怒るのは当然だ。&lt;br /&gt;いきなり知らない女性から&lt;br /&gt;席を譲れと言われ、&lt;br /&gt;その理由が自分の名前が&lt;br /&gt;書いてあるからというのでは、&lt;br /&gt;到底納得のいく話ではない。&lt;br /&gt;しかも、あんな言い方で…。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（…なんで私はあんな言い方しか&lt;br /&gt;できないんだろう）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;幼い頃から負けん気が強く、&lt;br /&gt;男の子相手に喧嘩しても&lt;br /&gt;負けた事がなかった。&lt;br /&gt;中学の時に両親を失ってからは、&lt;br /&gt;ますますその傾向が強くなり、&lt;br /&gt;男子には煙たがられ、&lt;br /&gt;女子の間ではなぜか人気があった。&lt;br /&gt;ただ、その「強さ」は、&lt;br /&gt;自分の寂しさや弱さを&lt;br /&gt;他人には見られたくないという&lt;br /&gt;気持ちの裏返しであるということを、&lt;br /&gt;自分でよくわかっていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（講義が終わった後でにでも、&lt;br /&gt;謝ったほうがいいかな？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そんな気持ちもあったが、&lt;br /&gt;謝る理由を説明しづらい。&lt;br /&gt;そんなことを考えながら受けていた&lt;br /&gt;講義が終わり、&lt;br /&gt;まだその後の行動を悩んでいる&lt;br /&gt;私を気にする事なく、&lt;br /&gt;その彼は、さっさと教室を&lt;br /&gt;出て行ってしまった。&lt;br /&gt;次に会った時にでも&lt;br /&gt;謝ろうと考えながら、&lt;br /&gt;私は次の講義の教室に向かった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その日の講義が全て終わると、&lt;br /&gt;前から見つけていた喫茶店に&lt;br /&gt;バイトの面接に向かった。&lt;br /&gt;祖母に世話になっている私は、&lt;br /&gt;高額な音楽大学の授業料を&lt;br /&gt;少しでも負担する必要があった。&lt;br /&gt;祖母にだけ迷惑はかけられないという&lt;br /&gt;気持ちで一杯だった。&lt;br /&gt;平日は授業があるので、&lt;br /&gt;大学の近くでバイトしたいという&lt;br /&gt;希望があった。&lt;br /&gt;だから前もって大学の近くで、&lt;br /&gt;バイトの募集をしているところを、&lt;br /&gt;見つけておいたのだ。&lt;br /&gt;さらに土日は、別のバイトをしようと&lt;br /&gt;考えてもいた。&lt;br /&gt;祖母は、そこまでしなくていいと&lt;br /&gt;言ってくれているが、&lt;br /&gt;そうでもしないと、&lt;br /&gt;私を希望の大学に通わせるために、&lt;br /&gt;無理をしている祖母に&lt;br /&gt;申し訳なかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;喫茶店のマスターは、&lt;br /&gt;私の事情を理解してくれて、&lt;br /&gt;「明日からおいで」と&lt;br /&gt;言ってくれた。&lt;br /&gt;学校が終わった後だけでなく、&lt;br /&gt;講義の合間も働きたいという&lt;br /&gt;私の想いを理解してくれた。&lt;br /&gt;良いマスターに会えて、&lt;br /&gt;嬉しかった。&lt;br /&gt;こうして私の大学生活は、&lt;br /&gt;始まった。&lt;br /&gt; &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>恋愛</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-19T21:35:00+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__ba23.html">
<title>NO SIDE 第１３話～ミウ１～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__ba23.html</link>
<description>１９９５年　４月 良い天気だった。 ちょっと蒸し暑さはあるけれど、 この季節の晴...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;１９９５年　４月&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;良い天気だった。&lt;br /&gt;ちょっと蒸し暑さはあるけれど、&lt;br /&gt;この季節の晴れの日は、本当に気持ちが良い。&lt;br /&gt;予定より遅れ気味だったので、&lt;br /&gt;私は少し急ぎながら、大学への道を歩く。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（後ろから５番目の窓際）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;昨日セナから聞いた場所を思い出していた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（まだ、誰も座ってなければ良いけど…）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それにしてもせっかく&lt;br /&gt;一緒に同じ大学に通えると思ったのに、&lt;br /&gt;しばらくは無理だと思うと残念だ。&lt;br /&gt;セナはもともと呼吸器官が弱くて&lt;br /&gt;高校の頃から学校を休みがちではあったが、&lt;br /&gt;今回は受験の疲れも重なり、&lt;br /&gt;ちょっと長い休みになるかもしれない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お願いがあるの」&lt;br /&gt;「なに？」&lt;br /&gt;「私夏の講習の時に、合格したら&lt;br /&gt;ここに座るって席を決めてあるの」&lt;br /&gt;「へえ…。そうなんだ」&lt;br /&gt;「ミウ…、私の代わりにそこの席に座ってよ」&lt;br /&gt;「私が…、セナの代わりに？」&lt;br /&gt;「そう。私にとってあの席は&lt;br /&gt;とても大切な席なの。だからお願い」&lt;br /&gt;「だけどさ、どこの席かわかるかな？」&lt;br /&gt;「大丈夫よ」&lt;br /&gt;「なんでよ？」&lt;br /&gt;「受験の時に、机にミウの名前書いたから」&lt;br /&gt;「…」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;早く元気になって、一緒に大学に行こうと約束して、&lt;br /&gt;昨日はセナと別れた。&lt;br /&gt;それにしても、机に落書きなんて、&lt;br /&gt;セナも結構大胆だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（でもなんで私の名前なんだろう？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;時々セナはそうなのだ。&lt;br /&gt;まるで先のことがわかるみたいに、&lt;br /&gt;行動する事がある。&lt;br /&gt;きっと私の名前にしたのも、&lt;br /&gt;自分がスタートから行けなくなる事を&lt;br /&gt;予測してのことだろう。&lt;br /&gt;セナがくるまで、彼女の分も頑張ろうと思いながら、&lt;br /&gt;私は大学の門をくぐった。&lt;br /&gt;講義の教室に入ると、&lt;br /&gt;私はすぐに窓際の後ろから５番目の席をさがした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（げっ！）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;すでにその席は座られていた。&lt;br /&gt;しかもこの大学では、数少ない男にだ。&lt;br /&gt;何となく見たことのある顔だった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（受験の時に見たのかな？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;私は一度後ろの席に座り、&lt;br /&gt;彼に気づかれないように、&lt;br /&gt;セナの書いた落書きをさがす。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（あった！）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;たしかにその席には、私の名前が書いてある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（どうしよう…、セナとの約束だし…。&lt;br /&gt;でも男かぁ…。めんどくさいなぁ）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;どうせセナな見てないし、&lt;br /&gt;「座ったよ」って一言ウソをつけばすむことだけど…、&lt;br /&gt;病室のセナの顔を思い出すと、&lt;br /&gt;そんな裏切りは出来ないと思った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（よし！）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;私は思い切って立ち上がり、&lt;br /&gt;その彼の前に立った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ねぇ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt; &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>恋愛</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-16T22:42:02+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__2c80.html">
<title>NO SIDE 第１２話～真実１～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__2c80.html</link>
<description>私は彼がトイレに行っている隙に 録音用のテープを交換した。 それにしても彼の思い...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;私は彼がトイレに行っている隙に&lt;br /&gt;録音用のテープを交換した。&lt;br /&gt;それにしても彼の思い出の話は&lt;br /&gt;ストーリーとしては完璧だった。&lt;br /&gt;ミウとの出会いから、彼女に恋をするまで、&lt;br /&gt;細かい彼女とのやりとりなど、&lt;br /&gt;しっかりと覚えていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（…なのになぜ？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;私はすっかりと冷めた残りのコーヒーに&lt;br /&gt;口をつけた。&lt;br /&gt;「やあ、セナさん」&lt;br /&gt;突然自分にかけられた声に驚いて振り向くと、&lt;br /&gt;そこには小野田先生が立っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「先生…。ここにいたのですか？」&lt;br /&gt;「うむ。君の事が心配でね。&lt;br /&gt;君の事だから、きっとここに来ると思って、&lt;br /&gt;先回りしていたんだ」&lt;br /&gt;「そうですか」&lt;br /&gt;「どうだね、トキヤくんは？」&lt;br /&gt;「本題に入るのはこれからですけど、&lt;br /&gt;チャペルに行くのは、&lt;br /&gt;少し早すぎたかもしれませんね」&lt;br /&gt;「仕方ないよ。彼はまだ事実を&lt;br /&gt;知らないのだからね」&lt;br /&gt;「そうですね…。&lt;br /&gt;先生、彼はあの事実を&lt;br /&gt;受け止められるでしょうか？」&lt;br /&gt;「そうだな…。君次第じゃないかな」&lt;br /&gt;「わたし次第…ですか？」&lt;br /&gt;「うむ。&lt;br /&gt;ただ彼が事実を知ったところで、&lt;br /&gt;君がつらくなるのではないかと&lt;br /&gt;心配だよ」&lt;br /&gt;「先生、ありがとうございます。&lt;br /&gt;でも私のことはいいです。&lt;br /&gt;彼が事実を受け止めて、&lt;br /&gt;そして…」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（そう…。それが私の役目だ）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そうか…。彼の事は頼んだよ。&lt;br /&gt;あまりあせらないで、&lt;br /&gt;ゆっくりと彼とつきあってあげなさい」&lt;br /&gt;「…はい」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;先生の言うとおりだと思った。&lt;br /&gt;彼が事実を知れば、&lt;br /&gt;彼は本当に苦しむだろう。&lt;br /&gt;そして私の気持ちは、&lt;br /&gt;きっと永遠に報われない。&lt;br /&gt;それはよくわかっている。&lt;br /&gt;でも…。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（これでいいんだよね、ミウ？）&lt;br /&gt;（彼が事実を受け止めて先に進む事が、&lt;br /&gt;あなたの望みよね？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;今となっては、ミウの気持ちを&lt;br /&gt;確認する事はできない。&lt;br /&gt;でもきっと彼女なら、&lt;br /&gt;私と同じ選択をしただろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おまたせしました」&lt;br /&gt;彼がトイレから戻ってきた。&lt;br /&gt;そして私は再び、&lt;br /&gt;彼と未来へ歩きはじめた。&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;a onclick=&quot;window.open(this.href, &#39;_blank&#39;, &#39;width=200,height=200,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0&#39;); return false&quot; href=&quot;http://513-777.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/ob5_1.jpg&quot;&gt;&lt;img title=&quot;Ob5_1&quot; height=&quot;150&quot; alt=&quot;Ob5_1&quot; src=&quot;http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/images/ob5_1.jpg&quot; width=&quot;150&quot; border=&quot;0&quot; /&gt;&lt;/a&gt; &lt;a onclick=&quot;window.open(this.href, &#39;_blank&#39;, &#39;width=200,height=200,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0&#39;); return false&quot; href=&quot;http://513-777.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/ob5.jpg&quot;&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>恋愛</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-11T21:55:00+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__abcc.html">
<title>NO SIDE 第１１話～突然のデート３～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__abcc.html</link>
<description>ミウのおばさんは、黙って僕たちの会話を 聞いていたが、飲み物がなくなったのを見る...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;ミウのおばさんは、黙って僕たちの会話を&lt;br /&gt;聞いていたが、飲み物がなくなったのを見ると、&lt;br /&gt;新しい飲み物を持ってきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ありがとう、おばさん」&lt;br /&gt;「ミウちゃんさ…、これからどうするの？」&lt;br /&gt;「そうだね…。とりあえずここには住めそうだから、&lt;br /&gt;もっとバイトを増やして…、何とか大学は続けるわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕はずっと気になっていたことを&lt;br /&gt;ミウに聞いてみた。&lt;br /&gt;「あのさ…。ミウのご両親は？」&lt;br /&gt;その質問には、ミウではなく、&lt;br /&gt;おばさんが答えた。&lt;br /&gt;「ミウちゃんの両親は、ミウちゃんが中学の時に&lt;br /&gt;亡くなっているの」&lt;br /&gt;「えっ！…両親ともですか？」&lt;br /&gt;「そう。不幸な事故でね。&lt;br /&gt;それからミウちゃんは、おばあちゃんと&lt;br /&gt;ずっと二人で暮らしてきたのよ。&lt;br /&gt;こう見えてこの子、苦労してんのよ」&lt;br /&gt;「それじゃ、おばあちゃんが亡くなってしまったら…」&lt;br /&gt;「そう…。一人になっちゃたね。ミウちゃん」&lt;br /&gt;そんなおばさんの言葉にミウは、&lt;br /&gt;「私は大丈夫よ。&lt;br /&gt;おばさんが近くにいてくれるし、&lt;br /&gt;おばあちゃんがいなくなって寂しくないって言えば&lt;br /&gt;ウソになるけど…、私は大丈夫」&lt;br /&gt;と自分に言い聞かせるように言った。&lt;br /&gt;そしてまた一言「大丈夫」と繰り返した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（…バイトしていたのは、学費のためだったのか）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕はなぜミウが外で強がっているのか&lt;br /&gt;わかったような気がした。&lt;br /&gt;彼女はきっと甘える事が出来ないのだ。&lt;br /&gt;自分が生きていくことに必死なのだ。&lt;br /&gt;だから、強がることで心のバランスを&lt;br /&gt;保っているのだと思った。&lt;br /&gt;きっと自分のエリアの中に誰かが入ってきたら、&lt;br /&gt;というより、誰かをそこに入れてしまったら、&lt;br /&gt;自分が壊れてしまうという思いで、&lt;br /&gt;あんなに強がっていたのではないかと。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕はミウの家からの帰り道、&lt;br /&gt;ずっとそんな事を考えていた。&lt;br /&gt;そんなミウの心を知ってしまったあの時に、&lt;br /&gt;きっと僕はミウに恋をしたのだと思う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>恋愛</dc:subject>
<dc:subject>趣味</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-06T22:00:00+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__7114.html">
<title>NO SIDE 第１０話～突然のデート２～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__7114.html</link>
<description>それは、小さなお葬式だった。 参列していた人数は２０名くらい。 後でミウに聞いた...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;それは、小さなお葬式だった。&lt;br /&gt;参列していた人数は２０名くらい。&lt;br /&gt;後でミウに聞いたら身内ではなく、&lt;br /&gt;近所の人や、おばあさんの友達らしい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;坊さんのお経が始まり、焼香が始まった頃に&lt;br /&gt;ミウが僕のところに楽譜を持ってきた。&lt;br /&gt;「これ…。すぐ弾けるでしょ？」&lt;br /&gt;「…まぁ、これくらいなら」&lt;br /&gt;渡された楽譜はジャンニスキッキの&lt;br /&gt;「私のお父さん」だった。&lt;br /&gt;「じゃあ、お願いね。お経が終わったら演奏するから」&lt;br /&gt;「あのさ…。ピアノを弾くのはいいんだけど…。&lt;br /&gt;これは何？君のおばあさんの葬式？&lt;br /&gt;なんで僕を連れてきたんだ？」&lt;br /&gt;「ごめん、後で話すから…。&lt;br /&gt;ピアノお願い。ばあちゃんの大好きな曲だったから」&lt;br /&gt;そう言うとミウは自分の席に戻っていった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そして…、演奏は無事終わった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ミウの歌声を初めて聞いた。&lt;br /&gt;とても澄んだ美しい声だった。&lt;br /&gt;ドラマチックなアリアを歌うには、&lt;br /&gt;物足りない声質だと思うが、&lt;br /&gt;チャペルで賛美歌など歌わしたら、&lt;br /&gt;とてもピッタリくると思う声だった。&lt;br /&gt;そしてその歌声は、&lt;br /&gt;僕にとってはとても心地の良い声だった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その日の葬式は、ミウの歌で終了だった。&lt;br /&gt;通常であれば、火葬場に向けて&lt;br /&gt;出棺をするのだろうが、&lt;br /&gt;今日はお経をあげてもらうだけという事だった。&lt;br /&gt;そういえば、今日この場所に&lt;br /&gt;ミウの両親らしい人を見かけなかった。&lt;br /&gt;当然、おばあさんの葬式なら、&lt;br /&gt;両親を始め、身内の人が参列していて&lt;br /&gt;おかしくはない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;参列の人が皆帰り、&lt;br /&gt;ようやく家の中は僕たち３人になった。&lt;br /&gt;ミウのおばさんが飲み物を持ってきたので、&lt;br /&gt;ようやく僕たちは落ち着くことができた。&lt;br /&gt;「三杉くん、ご苦労様でした」&lt;br /&gt;「うん、君もお疲れ様」&lt;br /&gt;「ピアノありがとうね。歌いやすかったよ」&lt;br /&gt;「あの曲は知っていたからね。&lt;br /&gt;知らない曲だったら、無理だったと思うよ。&lt;br /&gt;初見はあまり得意じゃないんだ。」&lt;br /&gt;「そう？何でもさらっと弾いてしまいそうだけど」&lt;br /&gt;「そんなわけないだろ…。&lt;br /&gt;ところで、君の声いい声だね」&lt;br /&gt;「本当？先生にはもっと迫力出して歌いなさいって&lt;br /&gt;言われてばっかりだけど」&lt;br /&gt;「いいんじゃないの。皆が皆同じように&lt;br /&gt;声を張り上げて歌えばいいってもんじゃないでしょ」&lt;br /&gt;「そう言ってくれると嬉しいけど」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;家の中で見るミウは、&lt;br /&gt;学校や喫茶店で見るミウと比べて、&lt;br /&gt;すごくやわらかい感じがした。&lt;br /&gt;そして、そんなミウの方が&lt;br /&gt;何か自然に感じられた。&lt;br /&gt;そして僕は、&lt;br /&gt;そんなミウが少し&lt;br /&gt;愛しいと思っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;a onclick=&quot;window.open(this.href, &#39;_blank&#39;, &#39;width=200,height=200,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0&#39;); return false&quot; href=&quot;http://513-777.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/ob4.jpg&quot;&gt;&lt;img title=&quot;Ob4&quot; height=&quot;150&quot; alt=&quot;Ob4&quot; src=&quot;http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/images/ob4.jpg&quot; width=&quot;150&quot; border=&quot;0&quot; /&gt;&lt;/a&gt; &lt;br /&gt; &lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>趣味</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-04T21:30:00+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__8cca.html">
<title>NO SIDE 第９話～突然のデート～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__8cca.html</link>
<description>「こんなところで何してるんだ？」 「…あっ」 「バイトは？」 「今日は休んだ」 ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;「こんなところで何してるんだ？」&lt;br /&gt;「…あっ」&lt;br /&gt;「バイトは？」&lt;br /&gt;「今日は休んだ」&lt;br /&gt;「何で？」&lt;br /&gt;「別に…」&lt;br /&gt;「なんだよ、また秘密か…。別にいいけどさ」&lt;br /&gt;僕はミウと並んで傘たてに座ってみる。&lt;br /&gt;「へぇ…、初めて座ってみたけど、&lt;br /&gt;ここに座っている奴らの気持ちが何となくわかるな」&lt;br /&gt;ミウはとなりに座った僕を見て&lt;br /&gt;嫌がっている感じではなかった。&lt;br /&gt;とは言っても歓迎している感じもない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「三杉くん…。今日これから時間ある？」&lt;br /&gt;「今日？後は帰るだけだから時間はあるけど」&lt;br /&gt;「じゃあ、ちょっとつきあってくれる？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ミウとつきあうようになって&lt;br /&gt;なぜあの時ミウがあの場所にいたのか聞いた事がある。&lt;br /&gt;「あなたを待っていたのよ」&lt;br /&gt;偶然ではないとミウは言っていた。&lt;br /&gt;それが本当かどうかは今でもわからない。&lt;br /&gt;ただあの日、あの場所でミウと会ったことが、&lt;br /&gt;それからの僕の人生を大きく変えた事は&lt;br /&gt;間違いない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ついてきて」&lt;br /&gt;とミウが先を歩き出す。&lt;br /&gt;傘にあたる雨音を妙に大きく感じながら&lt;br /&gt;ただ黙って僕たちは歩いた。&lt;br /&gt;池袋の駅に着くと、ミウは僕の分の切符を買い&lt;br /&gt;僕に渡した。&lt;br /&gt;「どこに行くんだ？」&lt;br /&gt;大学を出て初めて僕がしゃべった言葉だった。&lt;br /&gt;「西武線に乗っていくわ。とにかくついてきて」&lt;br /&gt;ミウはそれ以上何も言わなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;初めて乗った西武線だったが、&lt;br /&gt;行き先のわからない僕は&lt;br /&gt;落ち着いてその事を楽しむ気分ではなかった。&lt;br /&gt;電車の中でもミウと僕は何も話さなかった。&lt;br /&gt;ミウはただ流れる景色を見て、&lt;br /&gt;僕は電車内の広告に目を移していた。&lt;br /&gt;２０分くらい乗っただろうか、&lt;br /&gt;ある駅に到着した。&lt;br /&gt;「ここで降りるよ」&lt;br /&gt;というミウの声に促され、僕たちは電車を降りる。&lt;br /&gt;もちろん知らない駅だった。&lt;br /&gt;「…どこここ？まだ東京？」&lt;br /&gt;「東京だよ。ここからあとちょっと歩くよ」&lt;br /&gt;「…」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;駅を出て初めて通る商店街をぬけていく。&lt;br /&gt;ミウは急いでいるのか、早足で歩いていくので&lt;br /&gt;彼女の後をつけるのが精一杯で&lt;br /&gt;ゆっくりと町並みを楽しむ事はできなかった。&lt;br /&gt;１０分くらい歩いたろうか、やがて一軒の家の前に着く。&lt;br /&gt;「着いたよ」というミウの声。&lt;br /&gt;「…えっ？どこなのここは？」&lt;br /&gt;「わたしの家よ。入って」&lt;br /&gt;「えっ、家？なに、どうゆうこと？」&lt;br /&gt;僕はあらためて目の前の家を見る。&lt;br /&gt;見慣れないちょうちんが軒先に下がっている。&lt;br /&gt;よく見ると花も飾ってある。&lt;br /&gt;（…葬式？）&lt;br /&gt;ミウに何か尋ねようとしたが、&lt;br /&gt;僕に構わず家の中に入っていく彼女を見て&lt;br /&gt;あわてて僕も家の中に入った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ミウちゃん遅いよ！もう始まるよ」&lt;br /&gt;中年の女性が少し怒った顔で僕たちを迎えた。&lt;br /&gt;「ごめんね、おばさん。ちょっと学校で遅くなっちゃた」&lt;br /&gt;「あなたがいないと、おばあちゃん寂しがるでしょ」&lt;br /&gt;「そうだね。ごめん」&lt;br /&gt;「あら…、そちらの人は？」&lt;br /&gt;ようやくその女性は僕の存在に気づいた。&lt;br /&gt;「大学の友だち。今日ピアノ弾いてもらうから」&lt;br /&gt;（えっ！ピアノ？…なに？）&lt;br /&gt;「あら、それはすみませんね。&lt;br /&gt;ミウちゃんの歌に見送られるのが&lt;br /&gt;夢でしたから、おばあちゃんきっと喜ぶわ。&lt;br /&gt;どうぞあがってください」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;僕はひどく混乱していた。&lt;br /&gt;ここはミウの家で、おばあちゃんの葬式らしく、&lt;br /&gt;そして僕がピアノを弾く…？&lt;br /&gt;わけがわからないまま、&lt;br /&gt;僕は家の中に入っていった。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>趣味</dc:subject>

<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-03T20:59:31+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__d883.html">
<title>NO SIDE 第８話～６月～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__d883.html</link>
<description>６月になった。 今年はいつもより早く梅雨がやってきた。 そして雨の日の多い６月だ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;６月になった。&lt;br /&gt;今年はいつもより早く梅雨がやってきた。&lt;br /&gt;そして雨の日の多い６月だった。&lt;br /&gt;この頃になると僕もすっかり&lt;br /&gt;大学生活に慣れていた。&lt;br /&gt;ピアノ専攻以外の科の知り合いも増えた。&lt;br /&gt;大学にはピアノやバイオリンなどの楽器専攻以外に、&lt;br /&gt;声楽、作曲、指揮、教育など多くの科がある。&lt;br /&gt;中でも声楽や教育の連中は同じ講義を受ける事が多く、&lt;br /&gt;男女問わず仲良く接する機会が増えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そんなわけで入学前にイメージしていた&lt;br /&gt;大学生活に近づいた毎日を僕は過ごしていた。&lt;br /&gt;ただそんな僕には、６月に入り気になる事があった。&lt;br /&gt;ミウの姿を見かけなくなったのだ。&lt;br /&gt;もっとも僕とミウは全て同じ講義を&lt;br /&gt;選択していたわけではない。&lt;br /&gt;ミウの姿を見かけないことは今までもあった。&lt;br /&gt;ただ、あの「ミウの席」のある教室では&lt;br /&gt;いつも同じ講義を受けていて、&lt;br /&gt;必ずミウの事を目にしていたのだが、&lt;br /&gt;最近は、その教室でもミウの姿を&lt;br /&gt;見かけない日が多くなった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ある日講義が始まっても&lt;br /&gt;ミウがあらわれない事を確認して、&lt;br /&gt;僕は「ミウの席」に座ってみた。&lt;br /&gt;…あの日以来だった。&lt;br /&gt;例のミウと書かれた落書きは残っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;なぜ彼女はこの席にこだわるのかを考えていた。&lt;br /&gt;（夏の講習から決めていた）と言っていた&lt;br /&gt;ミウの言葉を思い出した。&lt;br /&gt;あの時に何があったのだろうか？&lt;br /&gt;この席に彼女を繋ぎ止めるほどの&lt;br /&gt;大きな出来事があったのだろうか？&lt;br /&gt;僕も夏の講習には参加していたが、&lt;br /&gt;その時にはミウの事など知らなかったので&lt;br /&gt;彼女に何があったとしても知る術はない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その日ピアノのレッスンが終わり、&lt;br /&gt;僕はあの喫茶店に向かった。&lt;br /&gt;猪俣と一緒に行ったあの日以来、&lt;br /&gt;３日に一度は通うようになっていた。&lt;br /&gt;それは純粋にコーヒーの味が気に入ったわけで、&lt;br /&gt;ミウに会うために通っていたわけではない。&lt;br /&gt;店に着いて驚いた事にミウはバイトをしていた。&lt;br /&gt;「学校休んでもバイトはしてるんだ？」&lt;br /&gt;注文を聞きにきたミウに尋ねる。&lt;br /&gt;「まあね…。私のことチェックしてるわけ？」&lt;br /&gt;「今日は音楽社会学があったろう。&lt;br /&gt;そりゃ、あの席は気になるからさ…」&lt;br /&gt;「ちょっとね、色々とあって」&lt;br /&gt;「一年のうちに単位落とすと後がきつくなるぞ」&lt;br /&gt;「そんなことはわかってるよ。事情があるの」&lt;br /&gt;「バイトはしてるじゃないか」&lt;br /&gt;「それも事情があるの…。いつものコーヒーでいいの？」&lt;br /&gt;「あのさ…、もう少し楽になったら？&lt;br /&gt;そうやって突っ張っていると疲れないか？」&lt;br /&gt;僕の言葉には答えずにミウはカウンターに戻っていった。&lt;br /&gt;僕はそれ以上の詮索をやめた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;数日がたった。&lt;br /&gt;その日も朝から雨が降り続いていた。&lt;br /&gt;その日の講義が終わると、&lt;br /&gt;明日の講義の確認をするために&lt;br /&gt;入口近くにある掲示板に向かった。&lt;br /&gt;大学にはその辺りに大きな傘置き場が設置されている。&lt;br /&gt;ほとんどの講義がその校舎で行われるため、&lt;br /&gt;学生のためにそんなバカでかい傘置き場を&lt;br /&gt;設置したと思うが、&lt;br /&gt;ほとんどの学生が教室まで傘を持ち込むため&lt;br /&gt;意味のないものだった。&lt;br /&gt;むしろベンチ代わりにその傘たてに腰を下ろし、&lt;br /&gt;話し込む学生の姿が多く見られた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;掲示板を確認していると、&lt;br /&gt;その傘たてにミウの姿を見つけた。&lt;br /&gt;いつもならバイトをしている時間だと思うが、&lt;br /&gt;傘たてに腰掛けてぼんやりしていた。&lt;br /&gt;何となく元気がないように見える。&lt;br /&gt;そんなミウの姿を見るのは初めてなので、&lt;br /&gt;思わず僕はミウに話しかけていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


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<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-02T22:38:33+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__e6c8.html">
<title>NO SIDE 第７話～そして再び～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/no_side__e6c8.html</link>
<description>話し始めてみたら思っていたよりも スムーズに話をすることができた。 それはきっと...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;話し始めてみたら思っていたよりも&lt;br /&gt;スムーズに話をすることができた。&lt;br /&gt;それはきっと隣で聞いてくれているセナさんが、&lt;br /&gt;ちゃんと話を聞いてくれていたからだろう。&lt;br /&gt;彼女は真直ぐに僕を見ていた。&lt;br /&gt;そして目をそらさずに僕の話を聞いてくれた。&lt;br /&gt;時おり微笑んだり、頷いたり首をかしげたり、&lt;br /&gt;ちゃんと僕と向いあってくれていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;考えてみればミオを失ってから&lt;br /&gt;こんな風に誰かと向かい合って&lt;br /&gt;話すことなどなかったのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そっか…。二人の出会いは最悪だったわけだ」&lt;br /&gt;「そうだったんだ。&lt;br /&gt;ミウは今まで僕が知っている女性の誰よりも&lt;br /&gt;最低の印象だった」&lt;br /&gt;「でもあなたの中に強烈なイメージを&lt;br /&gt;残したわけね」&lt;br /&gt;「そうだと思う。普通に出会っただけだったら、&lt;br /&gt;もしかしたら好きにならなかったかもしれない」&lt;br /&gt;「なんかわかるなぁ、その気持ち。&lt;br /&gt;最初のイメージは良すぎるか悪すぎる方が&lt;br /&gt;きっと後でいろいろな発展があるんだろうね」&lt;br /&gt;そして彼女は少し寂しそうに微笑んで言った。&lt;br /&gt;「その点私なんかダメだわ。すごく普通だもの」&lt;br /&gt;「そんなことないよ。僕は初めて会って、&lt;br /&gt;こんなに楽な気持ちでいられる女性は初めてだよ。&lt;br /&gt;それもすごく印象的なことだと思う」&lt;br /&gt;「…ありがとう」&lt;br /&gt;何かとても嬉しそうに彼女は微笑んだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;あまりにも僕たちが座っていたベンチでは暑いので、&lt;br /&gt;僕と彼女は公園の近くのカフェに移動した。&lt;br /&gt;今ではあたりまえのように見かけるカフェだが、&lt;br /&gt;僕の学生の頃にはなかった風景だ。&lt;br /&gt;コーヒーが飲みたければ、ミウがバイトしていたような&lt;br /&gt;喫茶店に行くしかなかった。&lt;br /&gt;そしてそんな喫茶店でコーヒーを飲むことが&lt;br /&gt;ステイタスでもあった。&lt;br /&gt;カフェはどこへ行っても同じ味を楽しめる&lt;br /&gt;安心感はあるが、何か物足りなさを感じる。&lt;br /&gt;喫茶店のコーヒーは、その店により味が違った。&lt;br /&gt;初めての店では、どんなコーヒーが出てくるのかが&lt;br /&gt;本当に楽しみで、あの待っている時の時間は&lt;br /&gt;かけがえのないものだった。&lt;br /&gt;けして安くない飲み物だったので、&lt;br /&gt;味がハズレた時には、本当にがっかりしたものだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あの頃はこんな風に気楽に&lt;br /&gt;コーヒーが飲めるなんて考えられなかったよ」&lt;br /&gt;彼女はそんな他愛のない話でも&lt;br /&gt;真剣に聞いてくれた。&lt;br /&gt;「そうね…。私、あなたと同じくらいの年齢だと思うから、&lt;br /&gt;なんとなくその気持ちがわかるわ」&lt;br /&gt;「…セナさんて何歳なの？」&lt;br /&gt;「初めて会った女性に年齢を聞くのは&lt;br /&gt;ルール違反よ」&lt;br /&gt;「そうだね。…失礼だよね」&lt;br /&gt;「ねぇ…。続きを話してよ。&lt;br /&gt;そんな二人が、なぜつきあうようになったのか。&lt;br /&gt;すごく知りたいわ」&lt;br /&gt;「ミウとつきあうようになったのは、&lt;br /&gt;そうだな…、きっかけは雨かな」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そして僕は再び１９９５年に戻った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


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<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-10-01T20:48:44+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/no_side__68ee.html">
<title>NO SIDE 第６話～なぜ？～</title>
<link>http://513-777.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/no_side__68ee.html</link>
<description>「お待たせしました」 コーヒーを運んできたのはミウだった。 「こんにちは。たしか...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;「お待たせしました」&lt;br /&gt;コーヒーを運んできたのはミウだった。&lt;br /&gt;「こんにちは。たしか同じ大学だよね？」&lt;br /&gt;猪俣がミウに話かけた。&lt;br /&gt;「そう…？同じ大学なの？」&lt;br /&gt;（…すぐに気づけよ）と思いながら&lt;br /&gt;僕はミウにたずねた。&lt;br /&gt;「…僕にさ、見覚えない？」&lt;br /&gt;「…あっ！」&lt;br /&gt;「思い出してくれたか…。&lt;br /&gt;初対面でいきなり席を奪われた男のこと」&lt;br /&gt;「そうだったわね。あの時はありがとうね」&lt;br /&gt;何故かミウは（ごめんなさい）ではなく、&lt;br /&gt;（ありがとう）という言葉を使った。&lt;br /&gt;僕は少し意外な感じがした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ここでバイトしてるんだ？」&lt;br /&gt;「そうよ。７時くらいまでね」&lt;br /&gt;「音大のお嬢様でもバイトするんだ。&lt;br /&gt;…何？社会勉強？」&lt;br /&gt;僕は自分でも考えられないほど、&lt;br /&gt;ミウに対してきつい言葉を投げた。&lt;br /&gt;「なによ…。まだあのこと根に持ってるの？&lt;br /&gt;悪いけど私、お嬢様じゃないわよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;猪俣は驚いた表情で僕たちのやりとりを見ながら、&lt;br /&gt;「なにお前ら…知り合いだったの？」と言った。&lt;br /&gt;「記念すべき最初の講義で、いきなりガンをつけられたんだよ」&lt;br /&gt;「品のない言い方ね。&lt;br /&gt;あなたが勝手に私の席に座ったからでしょ」&lt;br /&gt;「…だから、なんであの席が君の席なんだ？」&lt;br /&gt;「いいじゃない別に理由なんて。&lt;br /&gt;たまたまあなただったけど、誰が座ってても&lt;br /&gt;私は同じことをしたわよ」&lt;br /&gt;「どいてもらうのでもさ、言い方があるじゃないか。&lt;br /&gt;あれじゃまるで喧嘩売ってるみたいだ」&lt;br /&gt;「もう！しつこいな。&lt;br /&gt;さっき（ありがとう）ってお礼言ったし、もういいでしょ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ミウと僕のやりとりを黙って聞いていた猪俣が&lt;br /&gt;「あのさ…。せっかくこうして会ったんだし、&lt;br /&gt;楽しくやらないか？」とあきれたように言った。&lt;br /&gt;考えてみれば猪俣の言うとおりだった。&lt;br /&gt;この一ヶ月、あの席に座れないことなど&lt;br /&gt;たいして気にもしてなかったはずだ。&lt;br /&gt;ただ、こうしてミウに会って話をしてみると、&lt;br /&gt;なぜか自分の中で思ってもいない言葉が溢れてきてしまった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「…そうね、同じ大学同士だもんね。&lt;br /&gt;…わたしミウよ。梶本ミウ」&lt;br /&gt;「俺、猪俣　大」&lt;br /&gt;「…三杉トキヤ」&lt;br /&gt;そんな自己紹介が終わった時、&lt;br /&gt;新しい客が店内に入ってきた。&lt;br /&gt;（いらしゃいませ）と言いながら&lt;br /&gt;ミウはカウンターに戻っていった。&lt;br /&gt;僕はそんな彼女を目で追いながら、&lt;br /&gt;彼女が運んできたコーヒーに口をつけた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「どうよ？」&lt;br /&gt;「…なんだろうな…。初対面があまりに悪かったからな。&lt;br /&gt;…でもバイトしてるのは意外だった。&lt;br /&gt;どうせそんな必要もないお嬢様だと思ってたからさ。&lt;br /&gt;入学してまだ一ヶ月だろう…&lt;br /&gt;もうバイトしてるって、なんか理由があるのかな？&lt;br /&gt;それにしてもさ、本当に気の強い女だよな。&lt;br /&gt;顔にも出てるっていうか…。&lt;br /&gt;最初の時も思ったけど、あんな女初めてだよ。&lt;br /&gt;ここのマスターも大変だよな。&lt;br /&gt;あんなの雇っちゃってさ」&lt;br /&gt;一方的に捲くし立てる僕を見ながら、&lt;br /&gt;猪俣はあきれた顔で言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「…俺が聞いてるのは、コーヒーの味なんだけど」&lt;br /&gt;苦笑している猪俣の顔を&lt;br /&gt;まともに見れない僕がいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


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<dc:creator>音広マン</dc:creator>
<dc:date>2006-09-30T22:41:24+09:00</dc:date>
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